Palm OR WorkPad開発環境の導入の記録

00、<< イントロダクション >>
     Palmは必要なら欲しいソフトは自分で作れる開発環境が
     Freeで用意されているっていうのがすばらしいと思います。

     実際、PalmPilotPro、Palm3、WorkPad c3 といままで
     購入した最大の理由は、プログラムが書ける小さなおもちゃが
     欲しい事でしたから。

     ということでせっかくなので、家のデスクトップ機に
     導入してみました。
     GCC が使えるということで、*BSD もしくは Linux の
     どれかのディストリビューションがいいでしょう。

     我が家の現在の最速マシン( P3-500 + 320MB )には
     Linux2.2.13-33 が入ってるので、これに決定。。
     FreeBSD4.0を入れたら移し替えたいかも。。

     Windows のDOSモードでも開発できるバージョンが
     あるらしいですが、不安定なOS上で開発などしてると
     後で泣きを見るのは確実なのでパス。


2000.08.20 追記:現在のカーネルは 2.4.0-test4を試しています。
     実用している 2.2.16 とは併用しています。
     2.2.15 以前のカーネルにはセキュリティホールが発見
     されているので、updateされた方がいいでしょう。
     なおマシンの空きがないのでいまだFreeBSD4.X 5.Xを試せず。(;_;)


     おうちの現在使用中のデストリビューションは
     TurboLinuxWS6.0 ですが、おまけについてくるVMware が欲しくて
     これを衝動買いしました。

     蛇足ですが、VMware を動かす時は、もうちょっとパワーが
     欲しいです。(^^;;


01、<< 構成 と 準備作業 >>
     redhat ベースのLinux や FreeBSD ならパッケージが
     あるらしいですが、うちではちょうど、GCC 関係が
     ソース展開されていたので、これを利用して
     Build しました。

     なお、資料としては prc-tools-2.0.tar.gz に入っていた
     BUILDING.html はたいへん参考になりました。
     拙者には不馴れな英文ですが、ほとんどそれだけで、大丈夫です。

     探し物をする際は
     http://www.sra.co.jp/people/hoshi/palmos/programming/info.html
     にある「じょーほーげん」がとーっても役に立ちました。(感謝感謝)

     各ツールのバージョンはこちらでの作業時の最新ですが
     適時、最新を用意して下さい。

     このページで説明する必要な部品のすべては
       palmos-1-2-3.1-sdk-1.tar.gz
       prc-tools-2.0.tar.gz
       pilrc_src.tgz            ( Ver は2.5b6  )
       emulator_src_30a5.tar.gz ( This is POSE )
       fltk-1.0.8-source.tar.gz ( Need By POSE )
       pilot-link-0.9.3.tgz
     オライリー社のFTPサーバーでほぼ揃う。。

     以下GNUツールはまだ展開してない場合に必要。
       binutils-2.9.1.tar.gz
       gdb-4.18.tar.gz
       gcc-2.95.2.tar.gz
       make-3.77.tar.gz



     当該バージョンのPalmOS用の
     ヘッダやライブラリを展開して準備しておきます。

     % cd /usr/local/palmdev
     % gtar -zxvf palmos-1-2-3.1-sdk-1.tar.gz
     % ln -s sdk-3.1 sdk


02、<< Build作業開始 >>

     prc-tools-2.0.tar.gz
     と

     binutils-2.9.1.tar.gz
     gdb-4.18.tar.gz
     gcc-2.95.2.tar.gz
     make-3.77.tar.gz
     のGCC GNU関係のソースを/usr/local/src などに
     展開しておく。

     % cd /usr/local/src
     % gtar -zxvf prc-tools-2.0.tar.gz
     % gtar -zxvf binutils-2.9.1.tar.gz
     % gtar -zxvf gdb-4.18.tar.gz
     % gtar -zxvf gcc-2.95.2.tar.gz
     % gtar -zxvf make-3.77.tar.gz

     % cat prc-tool-2.0/*.palmos.diff | patch -p0
     で各ツールのソースへパッチをあてる。

     % cd prc-tools-2.0
     % ln -s ../gdb-4.18 ./gdb
     % ln -s ../gcc-2.95.2 ./gcc
     % ln -s ../make-3.77 ./make
     % cd ../
     各元へのリンク貼り。

     % mkdir palmbuild

     % cd palmbuild
     % mkdir empty
     % ../prc-tools-2.0/configure --target=m68k-palmos \
       --enable-languages=c,c++ \
       --with-headers=`pwd`/empty \
       --sharedstatedir=/usr/local/palmdev

      とやってMakefile を作成する。
      作業用ディレクトリ名やインストールの場所は
      各自適当に読み替えて下さいまし。

      make は root になって
      # make all-install とやってもいいみたいですが、
      順番にやっていくと

      % make all-host
      % su
      # make install-host
      # exit または ^D

      % make all-gcc
      % su
      # make install-gcc
      # make install-palmdev
      # ^D

      % make all-target
      % su
      # make install-target

      結構時間がかかります。

      HTMLのドキュメントをインストールする時は

      % cd doc
      % make html
      % su
      # make install-html


03、<< その他の必須AND便利なツールをBuild >>

      PalmOSのアプリを開発するうえで、必要な
      Pilrc      ( Palmリソースを作るうえで必須 )
      POSE       ( X-Window上で動くエミュレータ )
      pilot-link ( pilot-xfer など必須転送ツールの集合体)

      をBuild しました。
      ほとんどmake一発で悩む事はなかったです。
      では作業開始。。。。。


Pilrc:
      % cd /usr/local/src
      % gtar -zxvf pilrc_src.tgz
      % cd pilrc-2.5b6
      % ./configure
      % make
      % su
      # cp pilrc /usr/local/bin (make installがないの)


POSE:
      % cd /usr/local/src
      % gtar -zxvf fltk-1.0.8-source.tar.gz
      % cd fltk-1.0.8
      % ./configure
      % make
      % su
      # make install
      # ^D

      % cd /usr/local/src
      % gtar -zxvf emulator_src_30a5.tar.gz
      % cd Emulator_Src_3.0a5
      % ./configure --prefix=/usr/local
      % make
      % su
      # make install


pilot-link:
      % cd /usr/local/src
      % gtar -zxvf pilot-link-0.9.3.tgz
      % cd pilot-link-0.9.3
      % ./configure --prefix=/usr/local
      % make
      % su
      # make install





04、<< おまけ >>

      説明文などHTMLでありがたいのが多いです。

      あとは PDF でのドキュメントも多いので
      acroread-4.0.tgz などもインストールしておくと
      幸せかも知れません。



      POSE で必要な ROMイメージは実機から落した方が
      てっとり早いです。
      ちと本家の手続きは面倒。。(^ ^;

      実機から落す場合は pilot-link に含まれる pi-getrom を
      使います。

      /dev/pilot を使用できるようにしてあれば
      % pi-getrom /dev/pilot Palm.rom とやって
      実機のHotSyncボタンを押す。
      そして待つ事、30分以上。。。長いんだあ。これが。(^.^;
      たった2MBなのに。。シリアル遅いぞ。。

      /dev/pilot は使いたい方の/dev/cua0 か /dev/cua1を
      調べ mknod で作成し、chmod 666 としておくと
      一般ユーザーで使えて便利。。
      もちろん/dev/cua2 でも /dev/cua3 でも随意。。。


      準備作業例)
      # la -la /dev/cua0
      crw-rw-rw- 1 root  root  5,64 May 6 1998 /dev/cua0
      # mknod /dev/pilot c 5 64 
      # chmod 666 /dev/pilot


      リスト確認例)
      % pilot-xfer -l                        現在Palmに入ってるリスト


      インストール例)
      % pilot-xfer -i xxx.prc                xxx.prcをPalmにインストール
            or     --install xxx.prc

      バックアップ例)
      % pilot-xfer --sync $HOME/palm/backup    同期を取ってバックアップ
            or     -s $HOME/palm/backup

      % pilot-xfer --backup $HOME/palm/backup  すべてのバックアップ
            or     -b $HOME/palm/backup

      % pilot-xfer --update $HOME/palm/backup  更新ファイルのバックアップ
            or     -u $HOME/palm/backup




      リストア例)
      % pilot-xfer --restore $HOME/palm/backup リストア 
            or     -r $HOME/palm/backup






/**
      POSE での概観イメージはPalmPilot とPalm3と選択できる。
      ちなみにWorkPadC3 のイメージはない。。残念。。
 **/
2000.12.03追記: というのは古いお話です。
                 いまは、http://www.palm.com/devzone/pose/seed.html
                 へ行って、Emulator Skins 1.x というのを
                 もらってきて展開すれば、たくさん入ってます。



           

      こんな感じ。。。




      以上を残り少ない生きている脳細胞から無くなる前にと
      ふったける勢いで書いたので、間違いや嘘があるかも
      知れません。その際は教えて頂けるとありがたいです。





             ∩  ∩           
           ( ̄。 ̄)..zzZ   E-mail  
        〜(_ x _)        URL     http://www.shin.nu/